【東京都競馬】Road to 『NEXT STAGE』

2019年10月2日、藤田菜七子騎手が大井競馬場で行われた東京盃で重賞初勝利を挙げました。

このレースが行われた大井競馬場を所有している【東京都競馬】という会社を、ひとりの競馬ファンとして全力で応援していますので、勝手に中期経営計画を分析していきたいと思います。

 

会社概要

東京都競馬は、公営競技の施設会社として、大井競馬場を特別区競馬組合に、伊勢崎オートレース場を伊勢崎市に賃貸しているのが主な事業内容となります。

また、遊園地(東京サマーランド)の経営や大規模物流関係施設・大型商業施設を建設し、これらを賃貸する施設賃貸事業を展開しています。

直近2か年と今年度の見通しは、以下の通りです。

(百万円、円、%)

決算年月 2017/12 2018/12 2019/12(予)
売上高 21,302 22,760 23,626
経常利益 5,999 6,606 5,629
純利益 4,054 4,516 3,411
BPS 2,098 2,211
EPS 141 158 119
自己資本比率 70.2 68.3
営業CF 5,765 9,503
ROA 6.8 7.1
ROE 4.8 4.9
配当 22 50 40

2018/12期は前年比で増収増益ですが、2019/12期は増収減益の見通しを発表しています。

株価に関する指数は以下の通りです。

株価 3,325

PER(予)

27.8
PBR 1.5
配当予想 40
配当利回り 1.2

(2019年10月4日現在)

2018年6月には【4,930】あった株価も、現在は3割ほど低下した水準を行ったり来たりしています。

2019期の第2四半期決算は、前年同期比で売上・利益ともに増収増益であったため、年度決算に向けて業績の上方修正を期待したいところです。

Road to 『NEXT STAGE』

東京都競馬の中期経営計画は、2017年12月期から2021年12月期の5年間をレンジとして「Road to 『NEXT STAGE』」という題目のもとリリースしています。

この中期経営計画は、企業理念である『空間に思いを馳せ、人々の笑顔を創造する。』を具体化するため、「新たな空間」と「新たなサービス」の提供を主眼に置いたものとなっています。

アクションプランの策定にあたっては、「感動」「貢献」「安心・安全」「経営基盤」のキーワードをもとに、各事業ごとに『NEXT STAGE』の方向性を定性的に示しています。

出典:東京都競馬

このスライドは、公営競技事業の『NEXT STAGE』です。

何が言いたいのか分かりにくいスライドですが、今後の成長ポイントの軸は「イルミネーション」です。

要は、馬券ファンは在宅投票で馬券を購入してくれますので、競馬に興味のない層へどのようにアピールするかが成長の鍵だと考えているのでしょう。

この方向性は正しいと思いますし、今後も注力していくべきだと思います。

個人的には、イルミネーションで女子やカップルを集客しつつ、香港のハッピーバレー競馬場のような音楽がガンガン鳴り響く、クラブのような競馬場を目指すのがおもしろいのではと考えています。 

2年前に行ったハッピーバレー競馬場は、観光客や仕事帰りのビジネスマンも多く、通勤圏内にあれば毎週でも通いたい雰囲気でした。

出典:東京都競馬

このスライドは、賃貸事業の『NEXT STAGE』ですが、内容がスカスカです。。。

事業内容としては、最も安定的に収益が見込めるセグメントなのですが、成長戦略を会社として描けていないのでしょうか。

お偉いさんがキーワードを作ったものの、事業部門は「聞いてないよ(# ゚Д゚)」みたいな構図を勝手に想像してしまいます。

私が担当者だったら、『新規物件を取得し、東京都競馬のノウハウを用いた付加価値を加えることで、世に新たな「感動」を生み出します。また、これまで培った賃貸事業の経験を活かすことで安定収益を生み出し、「経営基盤」の強化に繋げていきます。』的なありふれた内容を見せ方とデザインで何とか誤魔化すことを考えると思います。。。

中期経営計画の進捗状況

出典:東京都競馬

2021年12月の計数計画に対する進捗状況は以下の通りです。

  2021/12 目標 2018/12  決算 2019/12 見通し
売上高 230 227 236
営業利益 60 66 56
純利益 40 45 34

既に売上高以外の目標は達成しています。

投資計画は、5年総額500億円に対し、3年間で247億円(2017,2018実績、2019見込)となっています。

これらの進捗状況を踏まえると、前倒しでの中期経営計画のブラッシュアップも視野に入ってきそうです。

まとめ

東京都競馬の中期経営計画は、定量的な計数計画は内容が薄く、アクションプランとキーワードとの関連性がいまいち伝わりにくい内容となっています。

業績は今後も堅調に推移していくと思われますので、次回の中期経営計画は以下のポイントを織り込んだものになっていれば、市場の評価も大きく上向くのではないでしょうか。

● 意欲的な数値目標と株主還元の方向性
● CSRやSDGsの記載内容の充実
● 見やすく、分かりやすいデザイン
また、国策であるIR(カジノ)誘致に一枚絡むことができれば、今後の事業の柱になるのではないでしょうか。
個人的に応援している企業なので、次回の計画は意欲的な数値目標が織り込まれていることを願っています。

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